社会系(地理歴史)教科指導法 (草原和博 教授) 2014年現在

 

草原先生が担当されている教育学部の授業のなかで一押しのものはなんですか?

教科教育の授業は複数の先生で担当することが多いので、単独で担当している授業は、私の個性の発揮のしどころです。その意味で、「社会系(地理歴史)教科指導法」は、とくに気合をいれて授業しているかな。

 

その授業はどのようなことをするのですか?

まず、「優れた」社会科授業と評価されているものを沢山見てもらいます。そして、その授業の「よさ」はどこにあるのかを分析し、発見してもらいます。さらに、分析で得られた授業づくりの理論に基づいて自ら「よい」授業を開発できること、そしてその開発した授業を「もっとよく」改善していけることを目標とした講義です。いわゆる「よく分かる」授業は、どのようなコンセプトのもとで、どのようにデザインされているのかを深く考えてもらいます。

高校生までは、授業を受ける生徒の立場だった思います。この講義は、「生徒」目線から「教師」目線に視点を移し、授業を徹底的に研究していくところに、おもしろさがあるのかもしれません。

この講義は、グループ単位での活動や学生相互のディスカッションが多いのも特徴です。同じ受講生と考えをぶつけ合ったり、共有したりしながら、「こんな考えをする同級生もいるんだなあ…」と、他者から大いに刺激を得てほしいですね。

 

なぜ授業にディスカッションを取り入れているのですか?

「異質」なものとの学びあいが大切と考えています。社会系コースの学生だけで固まってしまうと、どうしても将来社会の先生になりたいという思いの強い、学校や社会科が大好きで、社会に対する問題関心の高い、均一な集団になってしまいます。しかし、他学部・他コースの学生とともに学ぶことで、予想もしない斬新な意見に出会ったり、逆に思慮の浅い拙い意見に憤ったりする経験もします。「異質」なものとの出会いが、大学の授業の大事な役割です。

実際に教師になると、様々な考え方をもった生徒や保護者を前にして、考えを引き出し、コーディネートし、皆が納得するまとめをつくっていくことが期待されます。その能力こそ、教師に求められている資質ではないでしょうか。そもそも、私たちが生活している「社会」が、そういうものなのです。様々な社会的、経済的、文化的な背景をもつ人々が共生しているのが「社会」です。だから学生には、大学時代から異質なものに対して敬意を表し、そこから学ぶ体験をしてほしいと願っています。海外に行くことも奨励したいです。

 

この授業の教育学部における意味や重要性はどのようなところにあるのでしょうか。

高校時代は、自分の恩師の授業スタイルしか知りません。しかし、大学に入ると、自分の知らなかった様々なスタイルの授業に触れ、自分の授業観を揺さぶられます。

生徒から学生へ、学生から教育実習生へ、教育実習生から教員へ・研究者へ…教育学部の授業には、いろんな視点の移行を目指した講義が用意されていますが、本講義は、そのなかでも、学生から教育実習生に気持ちと知識を移行するための授業として捉えてもらえばいいですね。

 

高校生に向けてメッセージをお願いします。

社会系コースに入学するということは、「先生の先生」を目指すということです。

つまり、学校や地域でリーダーシップをとることのできる先生、先生方から尊敬される熟達した教師、先生方のトレーナーとなる教育委員会の指導主事、先生方のルールブックとなる学習指導要領をつくる文部科学省の調査官、そして未来の先生を養成したり、先生の仕事を研究する大学の教授。

こういう色々な意味で、「先生の先生」になるための知識と能力を養成してくれるのが、本コースの魅力です。社会系コースは「先生の先生」になるための教育をしています。普通の先生になりたくない人は、ぜひ社会系コースにきてください、と言いたいですね。

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