卒業生の活躍 平田浩一さん(広島県立教育センター教科教育部長) 2013年現在

 

どのようなお仕事をしてきましたか?

卒業後すぐに高校の公民科の教員として採用され、主に「現代社会」、「政治・経済」、「世界史」の担当をしてきました。また、大学のときに体育会の剣道部に所属していたので、教員になってからも剣道部の指導をしてきました。教科以外の仕事としては、教務や進路指導や生徒会活動の指導などの分掌業務をしてきました。高校で20年間教員をした後、県の教育委員会事務局に入り指導主事を4年間しました。その後、定時制の高校の教頭として2年間学校で勤務し、4年前に広島県立教育センターに来て、主任指導主事を2年間務めた後、教科教育部長という今の職に就きました。

現在、教科教育部には指導主事等が16名います。指導主事とは、英語ではteaching consultantといって、学校教育に関する指導・助言していく職であり、教育センターでは、主に教員に対して研修を行うことを通して教育指導を行っています。私は、主に教科教育部の指導主事が行う講座の企画や運営などについて統括し、指導主事に業務についての助言をする仕事をしています。

どのような大学生活を過ごしてきましたか?

学部時代は体育会の剣道部に所属し、4年間クラブ中心の生活をしてきました。当時、3年になると主務という、約60人の部員をまとめていく役割を担いました。この経験は教員になったときに、部活動で生徒の指導や引率など、いろいろな面で役に立ちました。大学ではクラブ中心の生活ではありましたが、授業や演習、教育実習にも自分なりに取り組みました。授業づくりについてはずっと興味があって、演習や卒論などの場面で何ができるかを考えながら学生時代を過ごしました。卒論では、地方公共団体の働きについて、実際ある流通団地を題材にした「現代社会」の授業づくりを行いました。

就職後、どうして大学院へ入学することにしたのですか?

卒業後、すぐに教員として採用されました。教員になってからは、理想とする授業のイメージはもっていましたが、なかなかうまくいきませんでした。大学で学び、自分なりに理解したつもりになっていた社会科教育の理論に基づいて授業をつくろうとしても、うまくいく時とそうでない時があったんです。しかし、はっきりと理論立てて「こっちの授業が良くて、こっちの授業には課題がある」というようなことが分かっていませんでした。また、他の先生方とお互いに授業の良し悪しを論評するんだけども、その根拠もあまりよく分かっていなかったと思います。もっとしっかり「こんな授業がいいんだ」というのを言えるようになりたいと強く思うようになりました。私自身、大学で学び残したことがたくさんあると考えていたので、強く希望して大学院に現職派遣で行かせてもらいました。

私は大学院でも授業づくりをテーマに修士論文を作成しました。当時はまだ大学院に教職高度化のプログラムがなく、授業づくりをテーマに修論を作成する院生は現職派遣の教員くらいしかいないこともあって、大学の先生方にはとても熱心に指導していただきました。大学院の授業や演習などを通して、自分の中で明確になっていなかった社会科に対する見方・考え方がある程度整理できたのではないかと感じました。その後指導主事として自信を持って話ができるようになったのも、大学院に行かせてもらったことが大きいと思います。

受験することを考えている高校生へのメッセージ

私自身、公民科という教科、とりわけ「政治・経済」という科目が好きで大学に入りました。教員になって、自分の教科専門が好きっていうことはとても大事なのかなと思います。私は、「先生になりたい」「子供たちに教えたい」という憧れから教員を志望したというよりも、「政治・経済」の学習内容に興味があり、「政治・経済」に一生関われる仕事として、高等学校の教員を目指しました。「政治・経済」に興味があったから、それを教えることを一生の仕事にしたいというところからスタートしたんです。

教員になりたいという前提があっても、教科が好きでないと、教員になったとき授業づくりに苦労すると思います。だから、まずは自分の専門とする教科に興味と自信をもってもらいたいと思います。そのためには、受験のための勉強だけじゃなくて、それに関わる本を読んだり、周辺の学問にもぜひ興味を持ったりしてほしいなと思います。例えば、「政治・経済」であれば、時事的な問題について興味をもったり、それに関連する新書などを読んだりすることも必要だと思います。

大学院への進学を考えている大学生へのメッセージ

教育実習生の対応をしていてよく思うことは、実習生自身は授業で教える内容については理解しているけど、授業で生徒に伝わらないことが多くあります。それは、教育内容を理解していることと教育方法を理解していることが違うからだと思います。教育学部の社会系コースへきているのなら、もちろん内容学も深めてほしいですが、方法学もしっかり学んでほしいなと思います。答えは一つではないし、絶対的なものはないけれど自分なりに「授業とはこういう風にあるべきだ」というものをぜひ大学生のうちに掴んでほしいなと思います。社会科についての考え方というものをしっかりもっておくことは、大学院へ進学する際にも大切だと思うし、教員になってからの授業づくりや教材研究にもとても役に立つと思います。教員になったときに、自分なりの授業についての考え方に基づいて教材研究し授業を構想することができれば、ただ単に調べたことをノートにまとめて授業に臨むよりも、よい授業ができるようになると思います。

また、自分の専門とする学問領域についてはしっかり学んでいく必要があります。それに加えて、学生時代には自分の専門の周辺領域についてもしっかり学んでほしいと思います。学生時代にそういうきっかけをつくっておいて、大学院に進学したり教員になったりした後に、さらに深く広く学び続けてほしいと思います。

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